ABTCとは、APEC Business Travel Cardのことで、APEC域内を頻繁に渡航するビジネス関係者の移動を円滑にすることを目的として、ABTC制度参加国・地域の政府が自国・地域のビジネス関係者に対して交付するカードのことです。この記事では、ABTCについての疑問点をまとめています。
・ABTCについて知りたい方
・ABTCを申請しようと思っている方
ABTCのFAQ
申請方法について
- 2024年4月からオンライン申請が始まりましたが、郵送でも申請できますか?
・・・原則できません。現在は、オンライン申請のみ受け付けています。 - 手数料のオンライン決済はできますか?
・・・2024年8月現在はできません。収入印紙を購入し、書類に貼って、郵送します。 - 手数料はいくらですか?
・・・新規交付申請の手数料は、13,000円です。 - 複数名を一つの申請として同時に申請することはできますか?
・・・申請者毎に受付番号が付与されるため、複数名を一つの申請として同時に申請することはできません。申請者毎に、申請フォームへログインいただく必要があります。 - 「ABTCオンライン申請受付フォーム」に入力するメールアドレスは、申請者毎に変更する必要がありますか?自動返信メール(ABTCオンライン申請フォームのご案内)のリンクから複数名の申請を開始することはできますか?
・・・1つのメールアドレスで、複数の申請フォームを取得することができます。オンライン申請受付フォーム取得用に登録されたメールアドレスが申請フォームに自動入力されますが、申請フォーム上で登録するメールアドレスの編集が可能です。また、オンライン申請受付フォーム取得用アドレスとバーチャルABTC交付通知用アドレスを、それぞれ別に登録することもできます。 - 新規交付申請フォームで業種選択が必須となっていますが、自身の業種がどの分野に該当するかわかりません。
・・・業種が不明な方は、こちらの分類例を参考に申請フォームへ入力しましょう。
【業種参照】
・製造業(Manufacturing):食料品・飲料、繊維、木材・木製品、家具、パルプ・紙、印刷、化学、石油・石炭製品、機械器具、半導体、電子部品
・卸売業 (商社を含む)(Wholesale Trade): 商社、各種商品卸売、機械器具卸売
・小売業(Retail Trade): 各種商品小売
・建設業(Construction):総合工事(土木、舗装、建築)、識別工事(コンクリート、鉄筋・鉄骨、塗装、内装)、設備工事(電気、管、機械器具設置)
・金融・保険業(Finance and Insurance):銀行、貸金、クレジットカード、金融商品取引、保険
・情報通信業(Communication and Services):通信、放送、情報サービス、インターネット、映像、広告、ITサービス
・運輸・倉庫業(Transport and Storage) :鉄道、道路旅客運送、道路貨物運送、水運、航空運輸、倉庫、郵便、宅配
・宿泊・飲食サービス業(Accommodation, Cafes and Restaurants):宿泊、飲食、持ち帰り・配達飲食サービス
・農業・林業・漁業(Agriculture, Forestry and Fishing):農業(耕種、畜産、穀作、園芸)、林業(育林、素材生産、製薪炭)、漁業(海面・内水面魚業、水産養殖)
・鉱業(Mining):金属、石炭、原油、天然ガス、鉱物、採石
・生活・娯楽関連サービス業(Cultural and Recreational Services):洗濯、理容、美容、旅行、冠婚葬祭、娯楽施設
・教育業(Education):学校教育、学習支援、職業訓練、教養・技術教授
・電気・ガス・水道業(Electricity, Gas and Water Supply):発電所、変電所、ガス製造工場、ガス供給所、熱供給、上水道、工業用
水道、下水道
・医療・福祉サービス業(Health and Community Services):医療、保健衛生、社会保険・福祉、介護
・不動産、上記以外のサービス業(Property and Business Services):通関業、不動産取引、不動産賃貸・管理、専門サービス(法律、特許、司法書士、会計士、経営、デザイン、通翻訳)、コンサルティング、職業紹介・人材派遣、その他ビジネスサービス業 - オンライン申請を行った後に、申請を取下げることはできますか?また、申請手数料は返却されますか?
・・・日本の承認が下りる前(交付通知メールを受信前)であれば申請を取下げることはできますが、申請手数料は返却されません。申請時に記載されている注意事項をよくご確認の上、申請しましょう。 - 申請を取下げたいのですが、どうすればよいですか?
・・・下記内容をメール本文に記載し、外務省経済局アジア太平洋経済協力室ABTC班(abtc@mofa.go.jp)宛にご連絡ください。指定フォーマットはありません。・申請者の氏名
・申請者の旅券番号
・取下げる旨の意思表示
・受付番号 - 申請後に申請内容を訂正することはできますか?
・・・申請後は内容の訂正ができません。申請送信前に内容を確認し、誤りがあれば外務省経済局アジア太平洋経済協力室ABTC班(abtc@mofa.go.jp)へメールで連絡してください。電話での対応はありません。 - 登録したメールアドレスにメールが届きません。
・・・バーチャルABTCの交付通知メールが届かない場合、以下の点を確認してください:- メール受信確認
申請承認後、登録したメールアドレスに「@apec.org」ドメインのメールが届きます。メールが受信できない場合は、メールアドレスの誤りや迷惑メール設定を確認してください。 - 配信時期の目安
- 新規申請: 手数料納付書到着後2~3か月
- 旅券番号変更による再交付: 手数料納付書到着後約2週間
- バーチャルABTCへの切替申請: 申請後約1週間
- メール未着時の対応方法
- アプリをダウンロードし、ログインする。
- ログイン情報:
- Application ID: ABTC Systemで確認
- Email: 登録メールアドレス
- 旅券番号
- 生年月日
- アプリで情報を確認し、誤りがあれば外務省APEC室ABTC班(abtc@mofa.go.jp)に連絡。
- アプリで事前承認された国・地域の情報も確認。
- プラスチックABTCの破棄
既にプラスチックABTCを持っている場合は、自分で破棄してください。
- メール受信確認
バーチャルABTCについて
- バーチャルABTCはいつから交付されていますか?
・・・2024年4月1日から申請可能となっており、2024年4月からは「新規交付」、「バーチャルABTCへの切替」、「旅券番号の変更による再交付」を申請された方から順次交付されています。 - バーチャルABTCの有効期間は何年ですか?
・・・プラスチックABTCと同じで、原則、交付から5年です。ただし、ABTCを発行する時点で旅券の残存有効期間が5年未満の場合は、発行されるABTCの有効期限は旅券の有効期限と同一となります。 - バーチャルABTCはどのように提示しますか?
・・・入国審査時にスマホ等の端末アプリ上に表示させたバーチャルABTCを入国審査官に提示します。
【提示方法】
バーチャルABTCアプリを開く→最初に設定したPINコードを入力→自身の登録情報が表示される→画面左中央にある「View Card」ボタンを押す→バーチャルABTCが表示される→入国審査時に、左の画面中央の「View Card」のボタンを押してカードを表示→入国審査官に提示する
▷出典:外務省ウェブページ「APEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)よくある質問」より - バーチャルABTCを表示するアプリは日本語に対応していますか?
・・・英語のみで運用されており、日本語対応はありません。 - 英語が出来ないためアプリの使用が難しいのですが・・・。
・・・こちらのPDFで、「バーチャルABTCのログイン方法」を確認することができます。 - バーチャルABTCを利用できない国・地域はありますか?
・・・現時点では、ロシア渡航時はご利用いただけません(プラスチックABTCは利用可能です)。(注:米国及びカナダは暫定参加国のため、引き続き査証の取得が必要です。) - 米国、カナダへの入国の際に、優先レーンを利用して入国したいのですが、バーチャルABTCも使用可能ですか?
・・・可能です。 - 現在、プラスチックABTCを申請したら、交付されますか?
・・・交付されません。 - バーチャルABTCが交付された場合、プラスチックABTCは返納が必要ですか?
・・・返納は不要です。ご自身で破棄してください。バーチャルABTCが交付された時点でプラスチックABTCは失効します。 - バーチャルABTCの導入で、今までのプラスチックABTCから何が変わりましたか?
・・・ABTCの交付形態が変更され、これまでのプラスチックABTC(物理カード)に代わり、バーチャルABTC(電子カード)が交付されるようになります。バーチャルABTCはスマートフォンやタブレットにインストールしたアプリで表示できます。これまでのプラスチックABTCでは、すべての国・地域の承認を得てから交付されていましたが、バーチャルABTCでは、日本の承認が下り次第、直ちに交付されます。ただし、「新規交付申請」の場合、プラスチックABTCで得た承認は引き継がれず、バーチャルABTCの交付後に各国の審査が開始され、順次承認が付与されることになります。バーチャルABTCのアプリでは、承認された国・地域の英語三文字コードがリアルタイムで表示されます。プラスチックABTCでは必要だった中途発行や渡航先追加の手続きは不要となります。バーチャルABTCが交付されると、現在お持ちのプラスチックABTCは失効します。特に「新規交付申請」を行った場合、プラスチックABTCの承認は無効となり、新たにバーチャルABTCでの承認が必要です。出入国時のトラブルを避けるため、新規申請後はプラスチックABTCの利用を控えることを推奨します。また、ロシアではバーチャルABTCによる入国が認められていないため、ロシアへの渡航にはプラスチックABTCまたは査証が必要です。米国とカナダもABTC制度には暫定参加しているため、査証が引き続き必要です。
- 「新規交付申請」を行ってから、どれくらいでバーチャルABTCが交付されますか?
・・・現在、新規交付申請から交付までの所要時間の目安は2~3か月です。申請状況により交付までの期間が前後することがあります。 - バーチャルABTCアプリはどこからダウンロードできますか?
・・・Google Play StoreもしくはApp Storeからダウンロードできます。 - バーチャルABTCアプリのスクリーンショット画像は、入国審査時に利用できますか?
・・・利用できません。必ずバーチャルABTCアプリを起動してカードを表示させたスマートデバイス等の画面を提示します。なお、Android端末の場合は、スクリーンショットを撮ることができません。iOS端末の場合、「airport officials will not accept a screenshot of the virtual ABTC.」(空港職員はバーチャルABTCのスクリーンショットを受け付けません)と表示されます。 - バーチャルABTCアプリのログイン時に利用するPINコードを忘れてしまいました。
・・・INコードを忘れた場合、ログイン画面でリセットし、再設定してください。 - 入国審査時、オフラインでもバーチャルABTCアプリを利用することは可能ですか?
・・・インターネットに接続していない状況でも、バーチャルABTCアプリを利用可能です。具体的には、最後にアプリを開き更新した日から最大28日間、キャッシュ(一時的に保存されるデータ)が保存されますので、こちらを提示してください。ただし、渡航前にオンラインの状態でバーチャルABTCアプリを開き更新の上、バーチャルABTCが渡航予定の国・地域で利用可能であることを確認してください。
現在有効なプラスチックABTCを所持している方
- バーチャルABTCがほしいのですが、どのような手続きが必要ですか?
・・・「バーチャルABTCへの切替」申請を行ってください。 - バーチャルABTCへの切替後、カードの有効期限は変わりますか?
・・・変わりません。プラスチックABTCの有効期限と同一になります。 - バーチャルABTCへの切替後、承認国・地域は変わりますか?
・・・各国・地域の承認状況は引き継がれます。また、バーチャルABTCはリアルタイムで情報が更新されるため、中途発行によるプラスチックABTCの交付以降に承認国・地域が増えていれば、追加された状態(最新の状況)が表示されます。 - プラスチックABTCとバーチャルABTCを両方所持することは可能ですか?
・・・できません。バーチャルABTCへ切り替えた時点で、プラスチックABTCは失効します。 - ABTCを紛失してしまいました。再交付手続きをした場合は、プラスチックABTCとバーチャルABTCのどちらが交付されますか?
・・・「バーチャルABTCへの切替」申請をし、バーチャルABTCが交付されます。 - 旅券を更新予定(または旅券を更新済み)です。何か必要な手続きはありますか?
・・・旅券を更新すると、ABTCは、カード記載の有効期限に関わらず失効するため、引き続きABTCをご利用いただく場合は、新規交付申請が必要です。ただし、直近の新規交付から5年以内であれば、旅券番号の変更による再交付手続きが可能です(氏名など身分事項の変更が生じている場合を除く)。
デバイスに関する質問
- 利用を検討している本人がスマートフォンを持っていません。タブレット端末でも利用できますか?
・・・バーチャルABTCアプリをダウンロードして画面上でバーチャルABTCを表示することができれば、タブレット端末等でも利用可能です。 - スマートデバイスを紛失又は機種変更した場合、どうすればよいですか?
・・・スマートデバイスを紛失又は機種変更をした場合、別のデバイスにABTCアプリをインストールしてログインいただければ、引き続きバーチャルABTCを使用することが可能です。 - バーチャルABTCのアプリは、利用料金がかかりますか?
・・・アプリは無料でインストール、ご利用いただけます。ただし、アプリのインストールや利用時における通信料金は、自己負担となります。 - すべての機種のスマートフォンに対応していますか?
・・・お持ちのスマートフォンで、バーチャルABTCのアプリをインストールして利用できるか、ご自身でご確認ください。 - バーチャルABTCの有効期限が切れた後は、バーチャルABTCアプリはどうなりますか?
・・・バーチャルABTCの有効期限が切れると、アプリへのログインができなくなります。有効期限の60日前に、アプリ上に警告メッセージが表示されます。引き続きバーチャルABTCの利用を希望される場合は、オンラインにて新規申請手続をお願いいたします。バーチャルABTCの最長有効期間は5年間です。カード交付から5年経過後も更新制度はなく、新規申請が必要になります。
申請要件について
- 海外にある企業で勤務しており、海外に在住している日本人です。現地での就労ビザも保有しています。住民票が日本にありませんが、バーチャルABTCを申請できますか?
・・・バーチャルABTCの申請は、勤務地や居住地に関係なく、有効な日本国旅券を持っていれば可能です。ただし、勤務国・地域の在留資格を持っている場合、バーチャルABTCを使って入国審査を受けると、「短期商用」資格が付与されることがあり、既存の在留資格が取り消される可能性があります。入国審査時には、在留資格を持っていることを説明するか、バーチャルABTCを提示しないように注意してください。 - 外国籍ですが、日本の外務省に申請できますか?
・・・バーチャルABTCの申請には有効な日本国旅券が必要なため、外国籍の方は申請できません。ただし、ABTC参加国・地域の国籍を持っている場合は、その国・地域のABTC申請が可能です。申請を希望する場合は、該当国・地域のABTCチームに問い合わせてください。
申請書類について
- 地区の商工会に所属していますが、提出書類の一部は免除されますか?
・・・申請書類の免除は、申請者が所属する企業が以下の経済団体のいずれかに正式に会員である場合に限られます:- 日本経済団体連合会
- 日本商工会議所(東京、大阪、名古屋などの地域商工会議所も含む)
- 経済同友会
- 関西経済連合会
これらの経済団体に所属していない場合、申請書類の免除は適用されません。
- 在職証明書の書式はありますか?必須項目があれば教えてください。
・・・指定の書式はありませんが、申請者が企業に所属していることを証明するための資料が必要です。この証明書には、発行日が3か月以内であること、申請者名、企業名、所属部署などが記載されており、「上記の者が現在当社に在籍している事を証明します」といった内容が明記されている必要があります。証明は、申請者が所属する企業の代表者または総務・人事などの責任者が行います。企業の代表者や役員が申請する場合は、自己証明するか、総務・人事の責任者に証明を依頼してください。 - 登記事項証明書は、在職証明書の代わりになりますか?
・・・登記事項証明書は在職証明書の代わりにはなりません。原則として、申請者の所属企業から発行された文書による在籍証明が必要です。企業の代表者や役員が申請する場合は、自身で在籍を証明するか、総務・人事などの責任者に在籍証明を依頼してください。 - 貿易・海外投資実績を証明する文書として、どのような書類を提出すればよいですか?
・・・貿易・海外投資実績を示す文書として、所属企業の決算書又は損益計算書(関係部分写し)等を提出してください。 - 決算書に貿易・海外投資を示す科目がないのですが、どうしたらよいですか?
・・・決算書に貿易や海外投資実績が明示されておらず、国内取引と国外取引が区別されていない場合は、決算書に加えて海外企業との取引が確認できる文書も提出してください。過去1年間のすべての関連書類を準備する必要はなく、過去1年間のいずれか1つの書類を決算書と共に提出すれば大丈夫です。具体的な書類の例としては、輸出入許可通知書、銀行発行の証憑類、請求書、領収書、インボイス、または取引先企業との契約書の写しなどがあります。 - 手数料納付書に署名するのは申請者ですか?事務担当者ですか?
・・・数料納付書の署名欄には、必ずABTCの交付を受ける申請者本人が旅券と同様の署名をしてください。当該署名がABTCに表示されます。 - 雇用されている企業から別の企業へ出向している場合、どちらの企業の情報に基づき申請した方がよいですか?
・・・在職証明書の発行を含め、申請書類に記載する所属機関情報等については、現在申請者と雇用関係のある企業の情報に統一し、申請ください。 海外にある現地企業及び海外にある日系企業による在職証明書の発行となる場合、すべて当該企業の情報に基づき申請してください。
海外から申請する場合
- 海外駐在ですが、日本の住所(住民票のある住所)と駐在先の住所どちらを記入すればよいですか?
・・・身分事項の住所記入欄には、現在実際にお住まいの住所をご記入ください。海外にお住まいの場合は、海外の住所をご記入ください。その際、在職証明書に記載されている住所と異なっていても差し支えありません。 - 海外の企業に勤務しており、登記事項証明書が提出できません。どうしたらよいですか?
・・・所属している海外企業の登記事項証明書の提出が不可能である場合は、これに代わる公的機関発行の証明書(第三者機関による企業の存在を証明する書類で、証明日から3か月以内のもの)を提出してください。
審査状況の照会
- 各申請の所要期間の目安を教えてください。
・・・「新規交付申請」の場合は手数料納付書受領日から約2~3か月、旅券番号の変更による再交付申請の場合は手数料納付書受領日から約2週間、バーチャルABTCへの「切替申請」の場合は申請から約1週間が目安となっています。 - 申請番号及び審査の進捗状況を教えてください。
・・・申請番号は、交付通知メールでご確認ください。
登録内容変更手続について
- 戸籍上の氏名が変更になり、旅券を更新しました。引き続きバーチャルABTCを利用できるでしょうか?
・・・氏名など旅券上の身分事項に変更が生じた場合は、変更前に交付されたバーチャルABTCを利用することができません。改めて新規交付申請手続をしましょう。 - 申請後に引越したため住所が変わった場合、届出は必要ですか?
・・・バーチャルABTC申請後に引越、転勤等で住所が変わられた場合でも、届出は必要ありません。 - 退職又は転職しました。ABTCは引き続き使用できますか?
・・・バーチャルABTC申請時の所属機関を退職又は転職した場合、ABTCを継続して使用することはできません。転職先でABTCをご利用になりたい場合は、改めて新規交付申請を行ってください。なお、旧所属機関から申請したプラスチックABTCをお持ちの方は、ご自身で破棄してください。 - バーチャルABTCの期限を自動更新することはできますか?
・・・バーチャルABTCの期限を自動更新することはできません。有効期限を越えて利用を希望する方は、有効期限が6か月前になった時点から、バーチャルABTCの「新規交付申請」を行ってください。
査証・滞在資格
- ABTCを用いて入国した場合に許される活動内容は、どのようなものですか?
・・・ABTCを使用してABTC制度参加国に入国・滞在する際には、収入や報酬を伴わない短期商用活動のみが許可されています。具体的には、商談、業務連絡、市場調査、契約締結、納品後のアフターサービスなどです。観光などの短期商用以外の目的での使用や、収入を伴う事業運営には、一般的に就労ビザが必要です。違反が発覚した場合は、その国の法律に基づいて処罰される可能性があり、ABTCが失効することがあります。渡航先での活動が短期商用に該当するかの判断は、渡航先の政府機関に委ねられています。具体的なビザ要件や活動内容については、日本にある渡航先国の大使館や総領事館に直接お問い合わせください。日本の外務省や日本国大使館・総領事館では対応できませんので、ご注意ください。 - ABTCを使用して入国・入域した際、検品や技術指導等のため工場に立ち入ることは可能ですか?
・・・ABTCを使用した渡航は、短期商用の目的に限定されています。具体的には、収入や報酬を伴わない活動に限られ、商談、業務連絡、市場調査、契約締結、アフターサービスなどが含まれます。「検品」や「技術指導」といった活動が、商談の一環や業務連絡の一部であっても、生産設備や工場内での業務を含む場合には、別途査証が必要な国・地域があります。そのため、渡航前に渡航先国・地域の大使館やABTCチームに対し、活動内容がABTCの許可範囲内であるかを確認することが推奨されます。 - 渡航先国・地域からの出国時予定日までにABTCが失効します。当該渡航先国・地域に問題なく渡航できますか?
・・・入国審査時に有効なABTCを所持していれば、入国審査を受けることができます。ただし、出国時にABTCの提示を求められる国もあります。出国時にABTCが有効である必要があるかどうかについては、各国・地域当局の判断によりますので、渡航予定先のABTCチームに直接確認してください。 - ABTCと査証を同時に申請できますか?またABTCと別の査証を同時に所持できますか?
・・・ABTCと査証を同時に申請することに特別な制限はありません。ただし、参加国や地域によって査証制度や運用が異なるため、疑問がある場合は該当国・地域のABTCチームに直接確認してください。
入国審査
- ABTC専用レーンはどこにありますか?
・・・日本国内の以下の空港にはABTC専用(または優先)レーンがあります:- 成田国際空港
- 羽田空港
- 中部国際空港
- 関西国際空港
- 新千歳空港
- 福岡空港
- 那覇空港
参加国・地域でのABTC専用レーンの有無については、渡航先のABTCチームに直接お問い合わせください。なお、APECのウェブサイトにはABTC専用レーンの一覧は公開されていません。また、空港によっては「ABTC専用レーン」と表示されていない場合があり、他の専用レーンと共有されることがあります。レーンの詳細については、入国審査エリアの職員や空港職員に確認してください。
- バーチャルABTCを使用する時の注意点はありますか?
・・・バーチャルABTCを使ってABTC参加国・地域に入国する際は、スマートデバイスに表示されたバーチャルABTCをはっきりと入国審査官に提示してください。ただし、既にその国・地域の在留資格(滞在許可)を持っている場合、バーチャルABTCを使用すると短期商用の在留資格が誤って付与され、元の在留資格が取り消される可能性があります。このため、入国審査の際には「在留資格を持っている」ことを説明するか、バーチャルABTCを提示しないように注意してください。また、バーチャルABTCは旅券の代わりにはならないため、有効な日本国旅券も一緒に提示する必要があります。さらに、旅券を更新するとバーチャルABTCは失効しますので、更新後は再申請が必要です。
さいごに
ABTCは、頻繁に海外出張を行うビジネスパーソンにとって非常に便利なものです。特にABTC制度参加国への出張が多い方や今後予定がある方には、取得を強くおすすめします。
しかし、申請手続きには多くの労力がかかり、書類の不備によっては時間がかかるリスクも伴います。業務が忙しい中で確実にカードを取得するためには、ビザ申請を専門とする行政書士に相談することをおすすめします。
行政書士トラスト事務所のABTC申請代行サービス
行政書士トラスト事務所では、APECビジネストラベルカード(ABTC)の申請代行サービスを提供しています。申請手続きに関する煩雑な書類準備や、申請後の不備チェックなどを、行政書士がサポートします。
サービス料金(新規交付申請)
・一般の方:30,000円
・それ以外の方:25,000円
料金について
- 掲載している料金は一例です。ご依頼内容によって料金が変わる場合がございますので、ご了承ください。
- 掲載している料金には消費税が含まれています。
- 法定費用、各種申請手数料、証明書取得代行費用、出張費用などの実費は、別途ご請求いたします。
ビジネスに集中したい方や、手続きにかかる時間を節約したい方は、ぜひご利用ください。詳しくは、行政書士トラスト事務所までお問い合わせください。
Contact
当事務所では、オンライン面談や出張相談にも対応しております。また、営業日以外でも可能な限りメールやLINEでの対応を行っております。お気軽にお好みの方法でお問い合わせください。以下のボタンからお好きなツールで直接メッセージを送ることができます。