行政書士試験に1年で合格した私の勉強方法について、具体的にご紹介します。この方法は、直前期にどう取り組むかに焦点を当てていますので、同じような状況にある方のお役に立てればと思います。
・行政書士試験を受ける方
・行政書士試験の直前の勉強法について知りたい方
・行政書士試験を申し込んだけど、あきらめかけている方
“ほぼ”法律初学者って?
“ほぼ”法律初学者と表現したのは、実は私は法学部出身だからです。「初学者ではないじゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、大学を卒業したのは15年以上前のことで、正直なところ何も覚えていません。そのため、実質的には初学者に近い状態だったのです。
直前模試100点以下でもまだチャンスはある!
私が模試を受け始めたのは、試験の直前の夏頃でした。市販の模試書籍とアガルートの直前模試を合わせて、合計4回受けましたが、そのうち3回は100点以下という散々な結果でした。
初めて模試を受けた時の点数があまりにも低く、試験勉強を諦めかけました。実際、1週間ほどNetflixばかり見て過ごしていました。しかし、最後に受けた模試では150点を取ることができました。(それでも不合格の点数ですが…)
わずか1~2ヶ月で50点もアップすることができた勉強方法を、以下でご紹介します。今年行政書士試験を受ける方にとって、有益な情報となれば幸いです。
直前期の勉強法
1. 基礎固めを徹底的に
9月に入ってから私が行ったのは、「基礎固め」でした。「えっ、9月に基礎固め?!」と思うかもしれませんが、これが大切です。
1年前から勉強を続けていた私でも、9月の時点で教科書を3周、講義ビデオを2周、過去問を7周しても、模試では100点以下でした。そのため、もう一度基本事項を徹底的に理解することに時間をかけました。
基礎固めの具体的な方法
基礎固めのためには、まずテキストを見直しました。これまでに使用したテキストを再度読み返し、理解が不十分な箇所を徹底的に洗い出しました。具体的には、次のような手順を踏みました:
- マインドマップを作成:各章ごとに重要なポイントをマインドマップにまとめました。これにより、全体像を把握しやすくなり、知識の関連性を視覚的に理解することができました。
- スモールテストの実施:各章の終わりにスモールテストを作成し、自分で解答することで、理解度をチェックしました。これにより、弱点を明確にし、集中的に復習することができました。
2. 条文逐条ローラーで知識を固める
アガルートの講義の中に、「条文逐条ローラー」というものがあります。テキストの講義とは別に、この講義を受けることで、基本を理解するために条文をしっかりと読み直しました。これにより、あやふやだった知識が確実に固まりました。
条文逐条ローラーの活用方法
条文逐条ローラーは、条文一つ一つを丁寧に読み解く講義です。私の具体的な活用方法は以下の通りです:
- 条文の音読:声に出して読むことで、記憶に定着させました。これにより、視覚だけでなく聴覚も使って理解を深めました。
- 関連判例の確認:条文ごとに関連する判例を調べ、実際の適用例を理解しました。これにより、条文の意味がより具体的にイメージできるようになりました。
3. 秒トレで隙間時間を有効活用
夏にNetflixに逃げていた私でしたが、「ここまで続けた勉強を無駄にしたくない!」と思い、再び勉強を始めました。しかし、テキストを開く気になれず、過去問題集も見たくないという怠け心がありました。
そんなときに見つけたのが「秒トレ」というアプリです。これは、クイズ感覚で気軽に勉強できるもので、空いた時間に少しずつ取り組むことができました。1週間ほどアプリを使っていたら、勉強したい気持ちが戻ってきて、再び条文勉強に集中することができました。
秒トレの効果的な使い方
秒トレは短時間で効率よく勉強するためのアプリです。具体的な使い方は以下の通りです:
- 休み時間の活用:休み時間にアプリを開き、短い問題を解くことで、隙間時間を有効活用しました。
- 寝る前の復習:寝る前に少しだけアプリを使って復習することで、記憶の定着を図りました。
4. 合格革命 行政書士 肢別過去問題集!
この問題集は、多くの受験生が使っているものです。私もこの問題集を9周しました。最初の1~3周はほぼ読むだけでしたが、4周目からは正解率も上がりました。しかし、ここで終わってはいけません。
6周目以降は、「なぜこの答えは間違っているのか」を説明できるようにしました。ときには家族に説明することもありました(迷惑そうでしたが…)。最後の9周目は、予備校の先生になったつもりで、生徒がいると仮定して問題や答えの説明をしました。この方法は、理解が不十分な部分を見つけるのに非常に有効でした。
また、私はAとBランクの問題だけに取り組みました。Cランクの問題には時間を割かず、最初から除外していました。
肢別過去問題集の効果的な活用方法
肢別過去問題集を効果的に活用するための具体的な方法は以下の通りです:
- 間違えた問題のノート化:間違えた問題をノートに書き出し、解説を付け加えて復習しました。これにより、同じミスを繰り返さないようにしました。
- 定期的な見直し:一定期間ごとに過去に間違えた問題を見直し、理解を深めました。
合格のための心構え
1. 180点を目指す勉強法
細かいルールはありますが、合格点は180点です。200点でも290点でも、180点でも同じく合格です。あれこれと細かいところまで勉強しがちですが、それは危険です。180点を確実に取るための勉強をしましょう。
2. 基本的なことを徹底的に理解する
基本を徹底的に理解することが大切です。特に、条文逐条ローラーを活用して知識を固めましょう。
3. 勉強範囲を広げすぎない
範囲を広げすぎず、必要な部分に集中することが重要です。
4. 細切れ学習を活用する
時間がないときでも、秒トレなどのアプリを使って隙間時間を有効活用しましょう。
5. 継続して諦めない
勉強を続けることが合格への鍵です。模試で100点以下でも諦めないでください。
6. ポジティブなマインドセットを維持する
模試の結果が悪くても、自分を信じて続けることが大切です。私は、模試で何度も失敗しましたが、それを糧にして改善を繰り返しました。
さいごに
この方法で、私がどのようにして行政書士試験に合格したかをお伝えしましたが、勉強法や試験の挑戦には個人差があります。私の体験が皆さんにとって参考になれば幸いです。行政書士試験に合格するためには、正しい勉強方法と継続的な努力が不可欠です。以下に、私の体験をまとめたポイントとアドバイスを再度ご紹介します。
1. 基礎固めの徹底
基礎を固めるために、教科書や講義ビデオを見直し、理解が不十分な部分を徹底的に復習しました。特に、条文逐条ローラーを活用することで、基本的な知識を確実にすることができました。
2. 秒トレやアプリの活用
隙間時間を有効活用するために「秒トレ」などのアプリを使いました。クイズ感覚で学ぶことで、勉強が楽しくなり、継続することができました。アプリを使って勉強することで、無理なく知識を積み重ねていくことが可能でした。
3. 過去問題集の徹底的な分析
合格革命 行政書士 肢別過去問題集を利用して、問題を繰り返し解き、間違えた問題をしっかりと理解しました。最終的には、問題や答えの説明をすることで、本当に理解しているかを確認しました。
4. 合格点180点を意識した勉強
試験の合格点は180点であり、200点や290点を目指す必要はありません。180点を確実に取るために、基本的な知識を身につけ、無理なく合格点を狙う勉強を心がけました。
5. ポジティブな姿勢と継続
模試で低得点を取ったとしても、ポジティブな姿勢を保ち続けることが重要です。勉強に対する前向きな姿勢を持ち、諦めずに続けることで、必ず合格に近づくことができます。
自分自身の体験から学んだこと
私自身の経験から学んだことは、試験勉強においては「基礎固めの徹底」「効率的な勉強法の活用」「ポジティブな姿勢」が非常に重要であるということです。合格への道のりは決して簡単ではありませんが、自分に合った勉強方法を見つけ、続けることで必ず結果を出すことができます。
これから行政書士試験を受ける方々には、ぜひこの経験を参考にして、試験勉強に取り組んでいただきたいと思います。自分に合った方法を見つけ、計画的に勉強を進めることで、合格の道を切り開いてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。行政書士試験の合格を心よりお祈りしています。